三人のあさみちゃん
私が今まで仲良くなったことのある三人の「あさみちゃん」について。
幸いにも共に行動した時期や場所がかぶらなかったので、全員「あさみちゃん」と呼んでます。
響きがきれい。
さ行の文字が入ると響きがきれいになるって、そういや母が言ってた。
・幼稚園時代の「あさみちゃん」
何を隠そう、ファーストキスの相手。
いや、天使みたく可愛い子なんですけど。
すごく顔の整った子って、たまに漫画みたく白いもやがかかったように見えません?
三月生まれで、ちょっとわがままなところがあって、そこもまた可愛かった。
幼稚園での三月生まれって、四月生まれの子の八割程度しか人生経験がないわけだから、けっこう大変だったと思うな。
私にはすげぇ泣き虫な弟がいて、年下の扱いには慣れていたので、美形の妹ができたって感じでよく遊んでました。
とゆーいい感じの思い出だったのに…
ひょっこり出てきた遠足帰りのホームビデオが…
ううう初ちゅーが…
ちなみにその「あさみちゃん」は、不況の波にのまれてどこかへ引っ越していってしまいました。
小学校も違ったし、友人関係が続かなかったのもしょうがないっちゃしょうがない。
・蛮人時代のあさみちゃん
小学校低学年のときは、そこら辺を走り回ってふざけたことばっかやってるガキんちょでした。
仲間は公園の近くに住んでる子たちだったけど、
習字を一緒に習っていたので、あさみちゃんとは特に仲が良かった。
習字といってもちょっとボケたじいさんが開いてる書道塾で、
帰りにおかしを一袋くれるというのを人から聞いて通っていただけで。
だから今も字はヘロいんだけど。
あさみちゃんにも弟がいて、うちの弟とくっつけとくのにもちょうどよかった。
当時、切手を500円分くらい入れて送ると少女漫画のグッズがもらえる「なかよし」の全員応募大サービス、というのがあって、
その応募券をあさみちゃんがくれるというので、おうちまで行ったことがありました。
で、直前になってあさみちゃんが「やっぱイヤ」と言い出して。
特に抵抗もなく、人のモノだし、しょうがないかな、じゃあ今日は何して遊ぼうか、という流れになった。
でもそのとき部屋にいたあさみちゃんのお母さんがいきなり彼女を殴って、
「わがまま言うんじゃないよ」
と怒鳴った。
あさみちゃんはよく色んなとこを怪我してて、弟くんもよく色んなとこを骨折してて、
あさみちゃんのお父さんはコロコロかわって、でも名字が変わるのはいつもお母さんだけで、
生まれたばかりの一番下の子はお母さんのタバコの吸いすぎで心臓がおかしくて、
あさみちゃんの心臓にも穴があいてて、
つまりはお母さんがヤンキーのおうちだった。
私にはごめんねえ、ホントにこんな子と仲良くしてくれてありがとねえ、なんて優しく言いながら、
あさみちゃんをボコボコ殴ってあさみちゃんはうずくまってて。
怖かったというよりは何が起こってるのかよくわかってなかったんだと思う。
私は親から暴力を受けたことがなかったから。
あさみちゃんのお母さんが
「これ、ほしいのよね」
と言って「なかよし」の一ページを切ってくれたときも、あさみちゃんは床にうずくまっていて、
私もいらないとは言わずにそれをもらって帰った。
あのとき「いらない」って言っていたらどうなったかな、と今でも時々考える。
・小学校時代のあさみちゃん
パーフェクト!!な女の子でした!
美人で、頭の回転もはやくて、美術が得意な子だった。
私は美人さんと絵が描けるひとは無条件で尊敬してしまうので、この子には憧れたなー。
一年から四年まで同じクラスだったんだけど、仲良くなったのは小四くらい。
それまでは、あまり話さなかった。
小四で同じクラブに入って、好きな人に告白(うわーよくやったよ自分)しに行くのについてきてもらったり、そんな感じで。
五、六年では児童会で、毎日顔を会わせていました。
彼女とは中学も一緒で、トータルでは七年間同じクラスでした。
おまけ
・高校時代のあさみちゃん
元モデル。
背が高くてスタイルよくてダンス部。
この子とはそんなに話す機会はなかったけど、先月偶然シャルのエスカレーターですれ違ったので。
「あっあさみちゃん?」
「うおーー久しぶり!ってあーーー(フェードアウト)」
五秒くらいの再会でした(笑)
ふう、長くなっちゃった。
母が寿司を買ってくる予定なのに、おーそーいー。