「春のソナタ」 三田誠広 | my tiptoe

「春のソナタ」 三田誠広

主人公は高校生のヴァイオリン弾き、父は女にだらしのない素敵なピアニスト。
「習った曲の中から、三曲だけでいい。復習して、いつでも弾けるようにしておけ」
これは父から息子へのセリフだが、私が音楽に向かう上で、深く心に残った言葉でもある。
持ち曲にするなら徹底的に吹き込みたい。
だから、私のフルートの持ち曲はまだ二つしかない。

・ナイチンゲール / ドンジョン作曲
32分連符ばっかの譜面に見た目でどんびきするけど、自分のスタイルを研究するには最適な曲。
吹くたびに自分の未熟な点、成長した点、はっきりわかるので勉強になる。
ラストのpiu mossoからのジプシーダンスは吹ききったぞ!という感じで終われるのですごく気持ちがいい。


・ポロネーズ / バッハ作曲
よくパディネリと対で演奏される曲。
これを最初に吹いたのは、無謀にも中学一年のとき(笑
以前、前半をものすごく荘厳に吹いていたけれど、今の先生の前でやったときにちょっと変えてみたら?
って言われて、譜面の記号一切無視してみたらイイ感じになった。
後半も、始めはとにかく吹けるだけ吹いてブレス、吹けるだけ吹いてブレス!っていっぱいいっぱいだった。
今はブレスがなるべくわからないように、フレーズごとに細かく息吸ってる。


好きな曲はユモレスクなんだけど、あれはいざ吹くとなると何かイメージしたのとズレるんだ。
まだ私が浅いんだなきっと。
異常に相性が良かったのはモーツァルトのアンダンテ。
表現がイメージどおりに出やすかった。異常に。
吹き終わった後、ピアノで伴奏をつけてくれた先生と
「…モーツァルトいいっすね」
「…いいでしょ」
「へへへ」
「ふふふ」
って会話が…(笑
この曲は先生がカデンツァ作ってくれた。


全然本のレビューしてませんが、私が音楽について書くときはいつもこの本が頭の中にあります。
憧れの本です。

ちなみに、この本の姉妹編は映画にもなってます。

監督の家の庭でバーベキュー食わせてもらったことがあります。

おいしかった。